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Wadatsumi Game 2

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Description

こちらは序盤のミニゲームイベント。
シュールでクレイジーな殺人ゲームシーンです。
アニメーションと物理エンジン全開で激しく動き回ります。

それほど難易度は上げないつもりですが
それでもおそらく何度かは拘束されたまま溺死することになるでしょう。
正直、ここのイベントムービー製作は死ぬほど苦労しました。
願わくば最低10回くらいは溺れ死んでいただきたいものです。

どうかご期待ください。
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© 2017 - 2024 wave-lens
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May you transl this please

 「ここの作業蓋を開けると、整備用の旋回把手があるから…」  「ああ」  襟飾りを外し、略衣から下着まで脱いで薄手の潜水衣一枚になった悠良に、佳子が例の図面を示しながら作業の手順を説明していた。―悠良は筋肉質な肢体で、よく発達した両の乳房とは対照的に腰部や長い四肢は禁欲的なまでに肉が絞られている。  「…それで弁を一度全開にして、奥の送気管と手動で連携させるの。そうすれば、こっちからの圧搾空気で弁を閉められると思う」  「…はい」  同じく、いつもの水兵服を脱いで潜水衣に着替えた薫が真剣な面持ちで答える。  潜水衣と言っても、本来は耐圧構造の潜水服の下に着るべきものであり、形状も材質も一般の水着とほとんど変わらない。低い海水温を考えればせめて電熱服だけでも付けておきたいところだったが、潜水服なしのむき出しでは漏電してしまうのは確実だった。  艦の中央区画に20キロの高圧空気を放出したおかげで、酸素濃度は大分回復してきた。その反面、地上の五倍になった気圧に身体が慣れないのか、青葉は空気が喉に引っかかるような妙な息苦しさは感じていたが。  「それから、加減圧室の注水が終わった後で外への扉を開けるけど、気圧差で胸が急に締め付けられるように感じるはずだから注意して。驚いて、肺の空気を吐いてしまわないように…」  「…分かった」  発令所の上、司令塔の背後に、耐圧筒と操作室からなる2坪に満たない加減圧室がある。加減圧室は潜航中でも潜水兵が小型潜水艇に跨乗し艦外作業を行うための設備であり、筒の内壁に開いた出入扉を通って、潜水艇用の架台のある後部上甲板に出られるようになっていた。  悠良は、金梃子などの応修工具を入れた雑嚢をウェストに巻くと、水圧で身体が収縮しても外れてしまわないように帯をきつく絞った。薫は水中投光器を両手で持ち、工具入りの雑嚢は肩からたすき掛けにしている。お互いの上腕は三メートルほどの命綱でしっかりと縛った。二人とも表情が強張ったように固いが、今からの任務の内容を考えるとこれは仕方がないだろう。  操作室から水密戸を潜り筒の中に入る。筒内は狭く、二人は膝を抱えるようにして耐圧殻の床に座り込まなければならなかった。  「…悠良、薫、潜る前にこれを使って」  青葉は、ゴム管で吸入器につながった空気清浄缶を二人に渡した。空気清浄缶は苛性ソーダが入った弁当箱ほどの大きさの器械で、呼気の炭酸ガスを付着させて除去することができる。  「…少しでも、役に立つかもしれないから」  「ああ、ありがとう」  「ありがとうございます、少尉」  二人を収容した水密戸がぴたりと閉まり、操作室の圧縮ポンプが低い機械音を立て始めた。  加圧が完了するまでには、一時間近くを要した。  間断なくポンプから送りこまれてくる圧縮空気のために、悠良は呼吸するたびに喉の違和感が増していくような気がした。途中でこめかみの辺りがひどく痛くなったが、唾を飲み込んだり耳抜きをしているうちに何とか和らいでいった。しかし、機械の放射熱と二人の体温による暑苦しさだけはどうしようもなく、潜水衣一枚だというのに身体がじっとりと汗ばんでくる。薫も、眼を閉じながら額に汗の玉を浮かべていた。  ふいに、ポンプの音が止む。観察用の小さな丸窓に佳子が現れると、機関兵がよく使う手先信号で加圧完了を伝えてきた。水密戸が厚いせいで、声が伝わらないのだ。  悠良が頷いてみせると、佳子は再び両手を動かし始めた。  「チユウスイ カイシ スル」  横で薫が頷いた。悠良も再び強く点頭してみせると、佳子は緊張した面持ちで了解の意を示し、しばらくして丸窓から消えた。                 ごぼごぼと音がして、壁面の注水口から海水が注入され始めた。  代わりに丸窓に現れた青葉が、顔を耐圧ガラスに押し付けるようにしながら何か口をぱくぱくさせている。    (分からないって…)  悠良は心の中で苦笑しながら、空気清浄缶の吸入口を口にあてがうと深く大きく息を吸い始めた。苛性ソーダの触媒のせいで、空気がひどく冷たく爽やかに感じられる。見ると、隣の薫も同じことをしていた。  水位はぐんぐん上昇している。二人は座っていられなくなり、狭い耐圧筒の中で背中合わせに立ち上がった。  海水は氷のように冷たい。水が身体を浸していくにつれ、悠良は背中越しに薫がぶるぶると身体を震わせるのを感じた。  呼吸を続けるうちに、炭酸ガスを吸着した清浄缶はひどく熱してきた。水嵩はさらに増え、立ち泳ぎをする二人の両足はいつの間にか筒の床を離れている。悠良は、最後にもう一息吸うと缶を捨て、両腕を広げながら胸腔いっぱいに筒内の空気を吸い込んだ。そして、さらに喉元まで無理矢理空気を溜め込んだところで、水面は二人の頭の上を越えた。  筒が天井まで浸水すると、頭上の出入扉が圧搾空気の力で深度200メートルの艦外に向って開いていく。悠良は、耳と全身に押し潰すような圧迫を感じた。加減圧器を限界まで稼動させたとはいえ、まだ筒内と艦外では相当の気圧差があったのだろう。海面から一気に5、60メートルの深さまで潜ったと同じことだ。入り込む海水流に揉まれ、身体がぐるりと一回転する。薫の方は背中と両脚を海老のように縮め、両手で鼻と口を押さえながら懸命に耐えていた。  (加圧に、40秒)  佳子は、新しい水圧に身体が慣れるまでの目安の時間をそう言っていた。―落ち着け、落ち着け。悠良は眼を瞑ると、心の中でゆっくりと秒数を数え始めた。そして、三十八まで数えたところで腿と脹脛の筋肉にぐっと力を入れると、薫とお互いの手を取り、頭上の狭い扉を抜けて漆黒の闇の中へと泳ぎ出て行った。